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Nina Novembre 主宰|みーこノオト。


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はじめに

本サイトの着想を得たのは、2022年10月でした。直感が降りてきたのです。

その時分は奮い立ちましたが、いざ同年12月末に長い会社員生活に終止符を打つと、途端に恐怖が波のように押し寄せました。

セクシャル・プレジャーを切り口に、世の中のタブーやアンタッチャブルな世界に触れる度量が、私にはあるのだろうか。家族や友人は、私のことを、どう思うのだろうか。誹謗中傷が、私はもとより子供に及ぶことになるのだろうか。増してや、私に書くことができるのだろうか。数多くの疑念が、頭の中を駆け巡りました。

しかし、40年以上もの半生を振り返ってみると、そこで起きた様々な出来事は、ニナに辿り着くために施されたシナリオだったのではと、思えてならなくなりました。

8年ほど前に、谷川俊太郎さんの詩集を、東京・自由が丘の古本屋で偶然見つけた出来事もその一つです。

『魂のいちばんおいしいところ』というタイトルが視界に入った瞬間、別の時空間に、移動したような気持ちでした。手に取り、その詩集を開くと、全身が心臓になったような、恋に落ちたような、そんな感覚を覚えました。言葉というものの凄まじさを、まざまざと見せつけられたのです。

ところが、後日、谷川さんのメディアでの発言に注意を払ってみると、「言葉は嘘をつくし、誇張もするから困る」と言います。「言葉はいつも意味をつき纏うけれど、音楽は意味をつき纏わない。だから、音楽は言葉よりもえらいのだ」と。「意味がなくても感動できるのが、良いのだ」と。

長い時間が経過して、ようやく、その出来事について「わかる」ことがあります。
それが、偶然訪れた場所で一冊の本と出会う、といった些細な出来事であろうと。

私が長年に渡って、言葉に対して潜在的に感じていた想いを、谷川さんのメッセージを受け取り、顕在化することができたのです。

ー 言葉って、なんて難しいのだろう。
ー いっそのこと、言葉がなくても、心が通じ合えたら、なんて素晴らしいのだろう。

そのような想いを、常に奥底に抱いていたことが、今でははっきりとわかります。
しかし、それでも敢えて、言葉という手段を通して表現することを選択しました。

Nina Novembre は、私の魂の投影だと思います。
魂のいちばんおいしいところを、あなたにあげることができれば。

そして、その空間に添えられた言葉たちが、たとえ意味をなさないものだとしても、あなたの心を少しでも震えさせることができれば、パラドクスの渦の中で、私はこれからの命を生きる意味を見出せるのではと思っています。

2023年11月27日
天満月に照らされながら