セクシャル・ウェルネス界のリーダーによるタブーなしの女史トーク!- 性の常識が覆る全3回連載 – Vol.1|もう、目を背けられない… セックスレスの裏に潜むもの

はじめに

パートナーシップは大事なことーーそう感じる人は多いと思います。
けれど、私たちはその中で「性」という本質から、どれほど目を背けてきたでしょうか。
そして、それは、他者との関係性はもちろんのこと、自分自身との関係性のことでもあります。

日本は夫婦間でのセックスレスが過半数を占める、世界の中でも群を抜いたセックスレス大国です。

女としての自分を封印し、ひたすら夫の行動を監視する妻たち。嫉妬や疑念に苦しみ、家事・育児・仕事に対する功績の承認を求め続ける…

一方、夫に抱かれることを諦めた妻たちは、よその誰かに夜ごと抱かれにいく…
一見満たされているようでありながら、その多くは空虚感に苛まれています。女であることを確かめるためだけの関係性だと、いつまでも自他ともに疑い続けてしまうのです。ましてや、妻の不義理は社会的にも手厳しく、経済的なリスクさえ伴う….

はたまた、望まぬセックスを強要される妻たちは… ?

あぁ、やっぱり「性」を抜きにして、パートナーシップのことは語れません。なぜなら私たち人類は、AIとは違って、この生身の肉体に「性」を宿して生きているからです。

もっとも哺乳類の中で、繁殖期に関係なく発情するのは人間かボノボくらいだとも言います。 その本能とも言える人間の性(そもそも「性」と書いて「サガ」と読む)を、文明社会はいつの間にか歪めてきたのです。
※『性の進化論』クリストファー・ライアン、ガルシダ・ジェダ共著 より

私は長らく問い続けていました。

既存の社会の枠組みに囚われない、もっと自由で、もっと柔軟な性の在り方
そして、パートナーシップのかたちがあってもいいのではないかーーと。

そんな時、私はセクシャル・ウェルネス界を牽引する二人の女性に出会ったのです。

彼女たちは、正々々堂々、いや、「性生」堂々と生きている!
「性こそが生きる」ことなのだと、社会に堂々と提言せんばかりの生き方を体現していたのです。

「女性性」という言葉が、単なる「女性らしさ」と誤解され独り歩きする中、彼女たちはそのような概念も楽々と超越した、強くしなやかな騎士のようです。

お一人は、kokoさんこと、丹羽順子(にわ じゅんこ)さん
これまでNHK報道記者、FMラジオJ-WAVEナビゲーターなどを務めた後、拠点を南米コスタリカへ移し、サステナビリティ活動家やヨガや瞑想のインストラクターとして活動をしてきた方。生きることの本質を探究していた30代後半のある時、性がいかに大切であるかに開眼し、以来15年近くに渡ってホリスティック(包括的)な性教育を推し進めてきた日本のセクシャル・ウェルネス界のパイオニアです。

もうお一人は、心身のホリックティックケアスタジオを経営されている渡邊公恵(きみえ)さん
幼少期から繊細な感覚を持たれていたきみえさんは、そのせいで自己否定も強かった半生でしたが、40代半ばのある時、女性性が開花したあるキッカケを通して、ケアの本質は「タッチング+自己受容+セクシュアリティ」の三位一体であるという考えに達した経緯が。kokoさんとの交流が10年近くに達するほど、セクシャル・ウェルネスに精通している方です。

お二人に共通するのは、私たちが持っている「性の常識」を手放し、自由に、柔軟に生きているということ。

例えば、一夫一妻制(モノガミー)の社会の中で培われた美徳の観念。人間の本能を無視していることを知っておきながら、私たちは今もなお、その常識に従って生きていますよね。
でも、お二人はちょっと違います。様々なパートナーシップを試して、その時分に心地の良い関係性を構築し、今もその探求を続けているのです。

2025年、秋の気配が深まってきたある日の昼下がり。そんな彼女たちに、私は畏れ多くも対談インタビューの取材を申し込み、川崎市内の某カフェにお呼び立てしました。そして、真剣に、こう問うたのです。

AIが本格的に台頭する全く新しい時代に、人間が人間らしく生きるパートナーシップとは?
女性性が輝き、未来を開花させるために、今の私たちにできることは?

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真面目モードで始まった対談インタビューでしたが…

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