Nina Library #01 かつては世界一 性に奔放な日本人だった?!

Webマガジン Nina Novembre を形成する様々な視点を 書籍を通してご紹介する Nina Library 第1弾!

『思わず興奮する 性生活の日本史』玉造 潤

日本の国の始まりは、男女のまぐわいによる。
それほどに、日本の男女は古代から性を重視し、奔放な性を生きてきた。

※ 同書 第一章 導入部分より抜粋

日本最古の歴史書『古事記』によれば、日本の国(日本列島)をおつくりになったのは、イザナギ神とイザナミ神という夫婦の神々でした。 高天ヶ原(たかまがはら)の神々に国づくりを託された彼らは、国づくりに励みますが、まさに「国づくり」こそが「子づくり」であり、つまり性生活に励むことだったのです。

しかし、夫婦の子づくりは上手くいかず当初は試行錯誤しますが、ついに最初の子づくりに成功します。それが、現在の淡路島です。続いて、四国、隠岐諸島、九州が生まれ、日本列島が形作られていきました。

夫婦神はその後も子づくりに励み、多くの神々が生まれました。天皇家はその神々の子孫となるのです。

「所詮、神話でしょ? 」

そう思うかもしれません。 しかし、一国が男女の神々による性行為によって生まれたという世界観は極めて独特です。
現存する世界最古のエンペラー、天皇家は血の継承にこそ存在意義がある点を踏まえても、性行為に対する日本古来の捉え方を今一度認識する機会があっても良いかもしれません。

そんな日本の性文化が激変したのは、わずか明治時代以降のこと。
キリスト教の思想をベースとした西欧文化は禁欲的な振る舞いを良しとしており、日本の性習俗を悪徳視していました。そのため、近代化、つまりは欧米化を目指す明治政府によって弾圧の対象となったのです。

” 禁欲の百年 ” を経て、日本人は伝統へ回帰するのか?

歴史好きも知らない日本のSEXクロニクル!  

思わず興奮する 性生活の日本史

著者|玉造潤
発売|2020年10月
版元|河出書房新社

– 目次 –
1章 乱行、よばい、多夫多妻… いにしえより日本は多不淫の国だった
2章 「不倫」の二文字がない貴族社会と「男色文化」を興隆させた仏教世界
3章 武家の「性」は無粋、不自由になるが庶民はいよいよ奔放だった
4章 徳川幕府の統制もなんのその!江戸の性文化は爛熟をきわめる

5章 明治以降、なぜ日本人は”性の統制”を受け入れたのか  

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